Clinic FK
築30年の歯科医院を親しみのある設えに刷新
愛知県豊橋市における歯科医院の改修計画である。
既存建物は鉄骨造3階建てで、1階を歯科医院、2階を住居(改修範囲外)、3階を物置きとして使用されていた。本改修計画は、①外観イメージの刷新、②1階での診療を止めることなく完成させること の2点が主な要望として挙げられた。
計画地周辺は、西暦1500年頃から吉田城を中心に城下町として栄えた歴史がある。そのため、老舗と呼ばれる店が多く残っており、既存建物は築30年ほどであるが、この地域では決して古いわけではなく、常に新参者としてまちに根付くことを意識してやってきたことを、院長からお話いただいた。本計画は、医院の代替わりを見据えたものであるため、次期院長がこの地にさらに広く深く根をはる建築となることが求められた。
既存建物は住居機能を有していることもあり、周囲と比較して大きく迫力のある建物であった。容積を変えずに柔らかな印象にしていくために、階毎にボリュームを分割する帯を回した。鋼板の帯はシルバー色とし、空やまちの色がうっすらと映り込むことで、建物の存在感を弱めている。また、内部にも外壁同様に帯を施し、その構成を意識づけた。1階は帯(腰壁)の上部がガラス窓になっており、まちや庭をパノラマ的に臨むことができる。また、これまでアプローチのスロープがあったところに庭を設け、内外からの景色に潤いが生まれ、歯科医院に対して親近感が得られるきっかけをつくった。
工事では内部を3つの工区に分けた。例えば、レントゲン室を既存と別の場所に設けるプランニングをすることで、工事期間中のレントゲン使用に支障の出ないようにするなど、複雑な工程設計が肝となった。
所在地
愛知県
用途
歯科医院(リノベーション)
敷地面積
524.51 m²
延床面積
345.15 m²
構造形式
鉄骨造
施工
豊中建設
撮影
ToLoLo studio
愛知県豊橋市における歯科医院の改修計画である。
既存建物は鉄骨造3階建てで、1階を歯科医院、2階を住居(改修範囲外)、3階を物置きとして使用されていた。本改修計画は、①外観イメージの刷新、②1階での診療を止めることなく完成させること の2点が主な要望として挙げられた。
計画地周辺は、西暦1500年頃から吉田城を中心に城下町として栄えた歴史がある。そのため、老舗と呼ばれる店が多く残っており、既存建物は築30年ほどであるが、この地域では決して古いわけではなく、常に新参者としてまちに根付くことを意識してやってきたことを、院長からお話いただいた。本計画は、医院の代替わりを見据えたものであるため、次期院長がこの地にさらに広く深く根をはる建築となることが求められた。
既存建物は住居機能を有していることもあり、周囲と比較して大きく迫力のある建物であった。容積を変えずに柔らかな印象にしていくために、階毎にボリュームを分割する帯を回した。鋼板の帯はシルバー色とし、空やまちの色がうっすらと映り込むことで、建物の存在感を弱めている。また、内部にも外壁同様に帯を施し、その構成を意識づけた。1階は帯(腰壁)の上部がガラス窓になっており、まちや庭をパノラマ的に臨むことができる。また、これまでアプローチのスロープがあったところに庭を設け、内外からの景色に潤いが生まれ、歯科医院に対して親近感が得られるきっかけをつくった。
工事では内部を3つの工区に分けた。例えば、レントゲン室を既存と別の場所に設けるプランニングをすることで、工事期間中のレントゲン使用に支障の出ないようにするなど、複雑な工程設計が肝となった。
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工事前の建物
工事前の建物
工事前の建物